良い漫画実写、悪い漫画実写

個人的に漫画の実写化はよほど信用できるスタッフじゃない限りあまりやってほしくない人間なんですけどどうしても許せない実写映画のニュースが飛び込んできました。

ただでさえ評判の悪さからエイベックスが逃げ出してポニーキャニオンが後を継ぐ事態となったアニメ版『SAKAMOTO DAYS』の現状を知っている身からすれば「これ以上壊さないで」としか言いようがありません。
坂本太郎役が某事務所のアイドルじゃなくて小栗旬ならまだ救いがありましたが、個人的にあまり好きではないグループのアイドルなので正直モヤモヤしています。(それでも彼が日曜劇場特有の悪役として出るであろう『ザ・ロイヤルファミリー』は見ますが……妻夫木聡のファンだし

おまけにスタッフは今まで数々の原作をレイ……もとい壊してきた福田雄一です。ぶっちゃけ彼は『勇者ヨシヒコシリーズ』の一発屋という認識なのでそれ以降彼が関わってきた作品は基本ボロクソに見ています。(比較的まだ評価の高い『銀魂』ですらボロクソに言うレベル)

良い漫画実写の例

それじゃあ「良い漫画実写の例はあるのか」という話になりますが、原作ガン無視という条件なら『テルマエ・ロマエ』2部作は割と個人的に高評価な分類に入ります。阿部寛や北村一輝を筆頭に「誰が本物のローマ人連れてこいと言った」という奇跡のようなキャスティングと無駄に壮大で馬鹿馬鹿しいシナリオには腹を抱えて笑いました。

あと、『宝島』の世紀の大ゴケによってケチが付いてしまった感がありますが大友啓史監督による『るろうに剣心』も良かったですね。佐藤健を筆頭としたアクションシーンはさることながら、あの長い原作をいいとこ取りでコンパクトにまとめたところも評価したいですね。(実写映画は東京編、京都編、星霜編、追憶編の4部構成で京都編以降は前後編)というか大友監督も『龍馬伝』と『るろうに剣心』で止めておけば良かったのに東映に移籍してから碌なことがありませんね……。

悪い漫画実写の例は挙げるとキリがない

はい。個人的に『東京リベンジャーズ』は最後まで実写化してくれると期待していたのに血のハロウィン編であっさり終わってしまいスタッフがゴッソリ『WIND BREAKER』に移ってしまった件は今でも許してません。っていうか実写版ウィンブレコケそう……。

あと、世間では評価が高い『ちはやふる』も「私たちの戦いはこれからだ!」で終わってしまったので正直許していません。もっとも『ちはやふる』の場合は2作目公開時に原作がまだ完結していなかったのもありますが……。ちなみにその後の話はTVドラマ『ちはやふる―めぐり』で補完されましたが視聴率は芳しくなかったようです。

記事では発表されたばかりの『SAKAMOTO DAYS』を例に取ってみましたが、「その漫画が人気だから」といって安易に実写化はしてほしくないと思います。『るろうに剣心』みたいに完結済みの作品や『テルマエ・ロマエ』みたいに思いっきりギャグに振り切った作品ならまだしも、『SAKAMOTO DAYS』なんてどう考えても話題作りにしか見えません。アニメ版の評判の悪さも相まってサカデイ自体がジャンプの黒歴史になってしまうなんてこともあり得るかもしれません。

制作委員会さん、安易に漫画を実写化すると「セクシー田中さんの悲劇再び」になってしまいますよ?

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