【平成の特級呪物】コピーコントロールCDをブルーレイドライブで取り込む

資料の取り寄せや昔読んでた漫画の読み直しでブックオフのECサイトを使うことが多いんですが、昨日引き取りついでに何か買おうかと思ってCDコーナーを物色していたらこんなモノを見つけました。

2002年にhitomiパイセンがSAMURAI DRIVEのバカ売れを受けてリリースした『SELF PORTRAIT』というベスト盤です。

好きなアーティストのベスト盤なんて買っても意味がないだろうというツッコミが多数寄せられますが、このベスト盤は「ベスト盤にもかかわらずコピーコントロールCDとして発売された」という悲しい経緯を持っています。

コピーコントロールCD(以下CCCD)とは?

エイベックスが2002年から2004年にかけて採用していたCDの規格で、要するに「CDからパソコンに取り込めないようにエラー信号をわざとディスクの中に入れている」というモノです。故にCDとして扱われることはめったになく、メーカーによっては「再生を保証していない」と明言することもありました。

2002年といえばちょうど携帯音楽プレーヤーの普及によってCDからパソコンに音楽を取り込み、MP3という圧縮ファイルを使って再生する機会が増えていた時期でした。しかしエイベックスの当時のお偉いさんはコレを許さずCCCDという独自の規格によってCDからパソコンへのコピーに制限を施してしまいます。(ちなみに諸説ありますがエイベックスのCCCD第1弾は2002年3月にリリースされたDo As Infinityのベスト盤『Do The Best』らしいです。hitomiパイセン随一の名盤である2002年1月リリース『huma-rhythm』がギリギリセーフだったことを思うと……

それでも諦めない

どうせブックオフで330円→オンライン引き取りクーポン利用で280円だったら取り込めなくても泣きを見なくていいしヤフオクで落札した手持ちのマルチコンポ(2016年製)でも再生できたので多分取り込みもイケるだろうと思い……取り込んでみました。

注意

実践

パソコンはdynabook SZ、ブルーレイドライブはパイオニアのBDR-XD08(生産完了品)を利用しました。

ちょっと見づらいですがDisc1の盤面に「コピーコントロールCD」と書かれていますね。

CCCDの警告文から漂う「平成の特級呪物感」が半端ない。

CCCDだからか知らないけどいつもなら取り込みソフト上で入力されるはずのデータベースが空っぽ……。

なんか唸ってるけど大丈夫なんでしょうか……。

数分後

なんやかんやあって取り込みができたのでひとまず「トラック01」を再生……。

無事に再生できた模様。ちなみにトップバッターはLOVE 2000。

スマホに取り込んで再生したいのでMP3Tagでメタデータを入力していきます。

ベスト盤とはいえやはりメタデータの手入力には一苦労。こうやって見ると『SELF PORTRAIT』は渡辺善太郎期の楽曲を中心にバランス良く揃っているのでなおさらCCCDとしてリリースされたのが惜しい……。

ついでに小室哲哉期のリアレンジがメインのDisc2も唸るドライバに耐えつつ取り込み完了。MusicBeeでの表示はこんな感じ。

スマホでもバッチリ再生できました。もう大丈夫。

余談

今時パイオニア製の外付けブルーレイドライブを使っているユーザーは事業撤退の関係で基本的に相当物持ちが良い人間が多いと思いますが、一応CCCDを取り込む際のドライバの設定は「品質モード」に設定しておいた方が無難です。

品質モードは経年劣化によってディスクに付いてしまった細かい傷まで読み取ってくれるので動作こそ遅いですがCCCDでもほぼ確実に読み取ってくれます。なおCCCD自体の音質は……お察しください。(I amで思い知った)

今後は裏SELF PORTRAITこと『HTM TIARTROP FLES』(2003年リリース)と渡辺善太郎氏が関わっておらず根岸考旨氏がプロデュースを手がけた『TRAVELER』(2004年リリース)の取り込みも機会があればやってみたいと思います。まあエイベックスお家騒動最中にリリースされてなおかつ善太郎さんが関わってない『TRAVELER』はhitomiパイセンのアルバムとしてあまり良いアルバムではないんですが……。結局CCCDの呪縛から解放されて『LOVE CONCENT』(2006年リリース)で渡辺善太郎プロデュースに戻ってそれっきり……いや、これ以上の話はやめておこう。

Share this content:

コメントを送信

You May Have Missed