『死霊館:最後の儀式』を見ました

10月と言えばハロウィンシーズン、すなわちホラー映画が恋しくなる季節。
というわけで109シネマズHAT神戸で『死霊館:最後の儀式』を見てきました。ところで関西スーパーの跡地って何になるんでしょう? オーケー来て欲しいけど……。

死霊館とは

ホラー映画を作らせたら右に出る者がない制作総指揮ジェームズ・ワンによる人気ホラーシリーズ。実在した心霊研究家であるウォーレン夫妻(エド・ウォーレンとロレイン・ウォーレン)が関わった事件を題材としているのが特徴で、「エンフィールドのポルターガイスト」や「呪いのアナベル人形」といった有名な心霊現象がエピソードのモデルとなっています。
本編は今回公開された『~最後の儀式』を含めて4作、外伝としてアナベル人形をメインとした外伝が3作、そしてシリーズ最凶のヴィランである亡霊シスター・ヴァラクをメインとした外伝が2作制作されています。

『~最後の儀式』はタイトルの通りシリーズの完結編で、心霊研究家から一線を退いた晩年のウォーレン夫妻が最後に関わった事件という体で「スマール家事件」という事故物件にまつわる事件を題材としています。

※スマール家事件:ペンシルベニア州で実際に発生したポルターガイストにまつわる事件の1つで、ウォーレン夫妻が最後に関わったとされる心霊現象。『悪魔の棲む家』という映画のモデルにもなっている。

あらすじ

心霊研究家という馬鹿げた職業から一線を退き悠々自適な生活を送っていたウォーレン夫妻は、娘であるジュディが結婚するという知らせを受け取る。
しかし、婚約してからジュディは心霊現象に苦しめられていた。鏡に「見えないはずのモノ」が映し出されるようになっていたのだ。

一方、ペンシルベニア州の大家族・スマール家の周りで不可解な現象が相次いでいた。最初はポルターガイストのようなものだったが、状況は悪化する一方。その現象は「寝ているときに首を絞められ宙に浮かぶ」というものや「農夫の亡霊が襲いかかってくる」という恐ろしい現象へと変わっていたのだ。
事態を重く見た神父のゴードンは、スマール家へと赴き家に取り憑いた「何か」を祓おうとするのだが、地下室で「何か」を見てから首をロープのようなモノで絞められ殺害されてしまう。

ゴードンの死を受け重い腰を上げてスマール家へと向かったウォーレン夫妻は、そこでなぜかジュディと再会する。実は、彼女は「ゴードンが殺害される前に最後に向かっていた場所がスマール邸だったこと」を突き止めていたのだ。
スマール家から事情を聞き家に取り憑いた「何か」を祓おうとするウォーレン夫妻とジュディだが、その夜にジュディの容体が急変。「何か」の狙いはジュディ自身だったのだ!

「何か」に取り憑かれた彼女を救えるのは両親であるウォーレン夫妻しかいない。果たして、ウォーレン夫妻による「最後の儀式」は成功するのか!?

ざっくり感想

『死霊館』といえばやはり「最高傑作は『~エンフィールド事件』」という人が圧倒的に多いですが、個人的に『~エンフィールド事件』を軽く超えてきました。

最後だけあって総決算といった具合で過去のキャラクターからヴィラン(?)まで登場するオールスター感謝祭といった具合で、ラスボスは予想通りのアイツ。まさにウォーレン夫妻の最後を飾るにふさわしい作品となっていました。

その一方で、今までウォーレン夫妻を支えてきたゴードン神父が絞殺というカタチで退場してしまうというショッキングな展開にはビックリさせられました。詳しい死因こそ明らかにされていませんが、『~悪魔のせいなら無罪』の例を考えると恐らく悪魔の仕業なんでしょう。

ホラー映画面から見ると、ジャンプスケアのタイミングが絶妙で「ああこのタイミングで来るな」って分かっていてもチビりそうになりました。さすがはジェームズ・ワン、怖がらせ方をよく知っているようで。

ただ、残念だったことはシリーズ通して4DXで見られる作品は4DXで見ている身からすれば109シネマズHAT神戸の4DXの時間が良くなく、結局通常上映で妥協せざるを得なかったことでしょうか。死霊館は4DXで見てこそだと思いますので。(その代わり最大キャパで午後3時上映開始という最高のタイミングで見られましたが)

次世代へのバトン(ネタバレ注意)

スマール家の鏡に取り憑いていたヴァラクと、鏡から飛び出しジュディの身に取り憑いていたアナベルの霊を祓ったウォーレン夫妻は、その鏡を自らのコレクションへと封印します。(ちなみに、ポストクレジットで語られる通りこの鏡は実在していて、曰く『死者を呼び出す儀式で使う鏡』としてコレクションされているそうです)

そして、ジュディの結婚式当日、ロレインはある予知夢を見ることになります。それは「ジュディが子宝に恵まれ、孫の顔を夫妻の元へ見せに来る」というもの。ジュディ自身が鏡から飛び出した悪魔に取り憑かれた母親の元難産で生まれているので「見えないはずのモノ」が見えてしまい、それが長年彼女を苦しめていました。(結果的に今回の事件の原因となってしまいますが)
ウォーレン夫妻の最期はいわゆる「ナレ死」で処理されてしまいましたが、ラストは次の世代へバトンを渡すような終わり方だったことは確かです。
史実がどうであれ、ウォーレン夫妻の志はジュディ、そして彼女の子供たちへと受け継がれていることでしょう。個人的には良い終わり方だったと思います。(終わる終わる詐欺だと思っていたので)

とはいえアナベル系やヴァラク系の外伝はいくらでも作れそうですし『死霊館のシスター:呪いの秘密』のバディがいい感じだったので彼女たちの続編が見たいのですが……。

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