岡崎隼人の『書店怪談』を読む
前回、幻のメフィスト賞作品『少女は踊る暗い腹の中踊る』を読むという記事の中で触れていた岡崎隼人の『書店怪談』というモキュメンタリーホラーを購入したので読みました。
あらすじ
小説家・岡崎隼人は『だから殺し屋は小説を書けない。』の執筆を契機として岡山の書店員との付き合いが増えるようになっていた。
そんな中、ある書店員から「何か出る」という噂を耳にする。曰く「霊感の強いお客さんから『盛り塩をした方が良い』と指摘された」とのことであり、その噂を元に講談社で全国の書店員から怖い話を集めた『書店怪談(仮)』という小説を出そうという話が持ち上がった。
しかし、全国の書店から奇妙な噂を集めれば集めるほど岡崎の担当者の身に異変が生じる。それは怪談を集めたからなのか、それとも……。
ざっくり感想
怖かったです。
今までモキュメンタリーホラー自体読まず嫌いで今話題の『近畿地方のある場所について』すら食指が動かない状態でしたが、このモキュメンタリーホラーはマジで怖かったです。多分、「書店」という身近な場所を題材にしているからこそリアリティがあったんだと思います。
実際読んでいても「どこまでが本当の話でどこからフィクションなのか」が分からず、読み進めれば読み進めるほどゾッとさせられました。
ちなみに、講談社文芸第三出版部の当時の募集ポストがコチラ。
この募集ポストの主が岡崎先生の担当者だとしてその後担当者がどうなったのかは……多分彼だけが知っているんだと思います。
※この小説はフィクションです。
実際読んでから書店に行くのが怖くなりましたが今日も懲りずに三宮のジュンク堂で資料と小説を色々物色してたので懲りないなと思いつつ「何か」がいるんじゃないかと思うと……ヒエッ
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